なんか書いてみたり 百合SS

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百合SS

10-08,2009

百合表現に注意ですよー

本当はボツにしようかとも思ったのですが、手直しをして出してみました
もうちょっと更新頻度を上げたいなぁ
ニコマス紹介やればいいんだろうけど、できれば「これを元ネタにしました!」みたいな感じでSSと一緒に紹介したいなーとも考えたり考えなかったり


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 まどろみのなか千早が感じたのは、体が重いという違和感だった。
 金縛りにかかっているというよりも、生き物か何かが自分の右半身にのしかかってきているような生暖かく柔らかい感触がそこに感じられた。
 さらさらとした肌触りが自分の肌に貼りつき、呼吸するとかすかな甘い香りが鼻腔をくすぐる。
 鼻で一度大きく吸い込み、その奥で香りを楽しもうとする。しかし、息を止めておくことができず、香りは吐く息とともに全て流れ出てしまう。
 その匂いが名残惜しく、できればもっと吸い込みたいと、匂いの元を求めてのしかかってきている存在に鼻先を寄せようとする。
 不意に体の重さから開放される。
 のしかかられていた部分にいきなり冷えた空気が吹きつけられたように感じられ、自分の存在があいまいになるような恐怖に襲われる。
 先ほどまで触れていた温もりや感じていた香りを求めて自分の体を動かす。まるで幼児にでもなったようなもどかしい動きで。
 鼻先がぬくもりに触れる。
 匂いが鼻の中へ入ってくる。
 先ほどまでの恐怖などきれいさっぱりなくなり、匂いを求める行為は止められない。
 今度はこちらからのしかかってみる。
 ちょうど頬の辺りに柔らかい感触があたる。先ほどまで感じていた肌の下に何か柔らかいものを詰めたような感触になぜだかうれしくなる。
 少し邪魔な布地の存在があるが、そこからあふれている部分だけでもいいのかもしれない。
 唇と鼻先だけでその触感を愉しむ。
 何か声のような音が聞こえた気がするが、それに構わずに布と肌の間に鼻先を入れようとする。
「はいはーい、そこでストップ!」
 いきなり突き飛ばされて、ベッドの下に転げて落ちてしまう。
 何事が起きたのかと立ち上がってみると、そこにはベッドの上でシーツで首から下を隠した律子が不機嫌そうに座っていた。
「律子、どうしてここに?」
「どうしてって、ここは仮眠室よ。昨夜、2人で打ち合わせをしてて、あなたが先に寝ちゃったから、ベッドで一緒に寝てたんでしょうが」
「そう、だったかしら」
 眠気はさっきのショックで吹き飛んでいたものの、まだ頭の中は混乱したままで状況が把握できない。
「千早、起きてるー? それとも、まだ眠いなら、もう一度一緒に寝る?」
 律子がシーツをこちらに向かって広げて見せる。
 白でまとめられた下着のような寝間着が健康的でありながら、その女性らしく成長した瑞々しい肢体や普段は二つにまとめている緩やかにウェーブがかかった髪が律子をすばらしく扇情的に見せていた。
 同性なのだからそのまま見続けていても何も問題なんてないはずなのに、少し目をそらしつつ、
「いえ、結構よ」
「そりゃそうだ。そこでうなずかれても私が困るわよ。今日も忙しいんだから、さっさとシャワーでも浴びて、着替えてらっしゃい」
「ええ、そうさせてもらうわ」
 ベッドにもう一度横になる律子に対して声をかける。
「律子、ごめんなさいね」
「気にしなくていいわよ。寝ぼけてるときは仕方ないってことで。それじゃあ、またあとで」
「ええ」
 ドアを閉め、シャワールームに向かう。
 その途中、事務所のほうから走ってくる春香を見かける。
「春香、どうしたの、そんなに急いで」
「あ、千早ちゃん。ちょっと寝坊しちゃったんだけど、さすがに寝癖がひどすぎるってプロデューサーさんに怒られちゃって今直してきたところなんだよ」
 よほど急いでいるのだろう、足を止めればいいのに、その場で駆け足をしながらこちらに応えてくれる。
「今日は朝早くから営業なんだ」
「あなた1人で?」
 その問いに春香は大きく首を振って答えを返す。
「ううん、まっさかー。雪歩とやよいと3人でだよ」
 現在ユニットを組んでいるのだから当然の話か。
 春香が腕時計で時間を確認する。待たせている雪歩ややよい、プロデューサーの3人のことが気になるのだろう、こちらに対してごめんねと小さく謝って走り始める。
「いってらっしゃい、気をつけてね、春香」
「千早ちゃんも。あ、千早ちゃんだから、大丈夫だよね、私が心配するほどじゃないかー」
 少し元気をなくす春香に千早は微笑んでみせ、
「そんなことないわ、ありがとう」
 お互い笑顔で手を振り合うのが別れの合図となった。
 千早は数歩歩いたところで振り返り、
「あ、春香」
 とっさに出てしまったが、声の大きさは抑えられたので春香の耳には届かずに済んだらしい。
 もう一度呼び止めて、何を話すつもりだったのだろう。まさかあなたが夢に出てきたなどどと言うわけにもいかないのに。
 振り返って手を振った春香に手を振り返し、千早はシャワールームに向かった。

-END-

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