なんか書いてみたり 1枚絵で書いてみM@ster第2回参加作品「あんたはあんたなりにがんばったんだから、今回は許して上げるわよ」

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1枚絵で書いてみM@ster第2回参加作品「あんたはあんたなりにがんばったんだから、今回は許して上げるわよ」

03-04,2010

kaite-2.png

素敵な作品がいっぱいの上の企画第2回の参加作品になります!

色々ぐだぐだ書きたい気分…これが今の自分の精一杯ということで<(_ _)>
よろしくお願いいたします。



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 事務所のテレビの前にアイドルたちが集まっていた。自分たちの出演した特別番組の放送を見るために。
 普段は2,3人ほどがテレビの前を占領するくらいのに全アイドルが集まるとなるとかしましくなるもので、後ろから眺めている――というより、事務机で仕事しながら見ていると、迷惑よりも微笑ましいものを見る心持ちになってしまう。
 その番組というのが、765プロのアイドル達を使い、広大なスキー場を借り切って収録された壮大なオニごっこといういささかチープではあるものの人気は高い番組だ。
 そろそろ始まる頃だろうか、そんな様子がうかがえたので彼女たちの後ろからテレビが見える場所に立つ。
 
 スキー場に様々な顔で集う彼女たち。これから行われることに気合の入った表情、不安そうな表情、楽しそうな表情、笑っているけど何を考えているか表情からはわからなかったり、ただ眠そうにしていたり。
 スタート地点には数字が割り振られた張りぼてのカマクラがあり、指令されるままにクジを引いたアイドルたちが2人ずつその前に移動する。
 そのカマクラのどれかにはオニごっこの鬼である追跡者3人のうち1人が入っていて、不運なアイドルは真っ先に彼に狙われてしまう。追跡者の足の速さでは当然すぐに捕まってしまうことになる。
 カウントダウンが開始され、意を決した表情で彼女たちは思い思いの方向に向かって走り出そうと構える。
 10から数えられ、7,6,5……。
 アイドルたちの表情をカメラが順々に捉えていき、映し出された彼女たちの緊張を伝えてくる。
 3,2,1とカウントダウンが進んでいく。
 そして「0」がコールされた途端、当然のごとく1つのカマクラが割れてそこから追跡者が飛び出てきた。
「そんなのアリー!?」
 そのカマクラの前に立っていたのは双海亜美ちゃんと、
「あらあらー?」
 三浦あずささんだった。
 別々の方向に駆け出す2人、追跡者が追いかけ始めたのは運悪く正面を逃げてしまった亜美ちゃんだった。
 俊足でなる追跡者に所詮子供の足では為す術も無く背中をタッチされて早くも脱落となってしまう。
「ええー」
 不満そうな声を上げて雪上にへたり込む。
 あずささんは見た目を裏切る俊敏さで雪の上を駆けていくのだが、編集でもしたかのようにいつのまにかスキー場を飛び出していたために失格となってしまった。

 それを見ながらみんなで笑う。あの時はいつまでも文句を言っていたらしい亜美ちゃんも今は笑って、あずささんは恥ずかしそうに微笑んでいる。
 番組は進み、指令という名のミニゲームをクリアしたり、捕まる人が出てきたりして、みんなも結果を知っているのにその度に盛り上がりを見せる。
 夢中になって見ているともう番組も後半になってきて、残ったアイドルも少なくなってきた。
『残ったアイドルは秋月律子、天海春香、菊地真、水瀬伊織』
 ナレーションで上げられた名前に合わせて彼女たちの姿がそれぞれカメラに撮られ、その真剣な横顔がテレビいっぱいに映し出される。
『そして、ここで新たな指令が出される』

「あ、指令がきた!」
 春香ちゃんは木かげに隠れながら携帯電話をポケットから取り出して着信を確認し、送られてきたメールを読み上げ始める。
「えーっと、あ! 捕まった人たちの復活のチャンスですよ、チャンス。キッズコースに設置された雪だるまの王冠を持って牢屋に来ること。ランダムで1人復活だって」
 周囲を見回して勢いよく立ち上がり、
「当然行きます!」
 地図で場所を確認して歩き出す。
 カメラは切り替わって、そこに歩いている伊織ちゃんが映し出される。
 手に持った地図を見たり、周りを警戒したりしている様子から指令をクリアしようとしているのがうかがい知れる。
「助けるに決まってるでしょ、この伊織ちゃんが指令をまだクリアできていないなんて許されないんだから」
 別にクリアを義務付けられているわけではないのだが、伊織ちゃん自身は最初から参加しようとしていて他の人にクリアされてしまったり、やよいちゃんと一緒に指令に参加したのだが自分だけ助かってしまう結果になってしまったり、色々あって意固地になってしまっているのが見て取れた。
「伊織ー」
 走って近づいてきた春香ちゃんに気づいて伊織ちゃんは2人で移動を始めた。
 伊織ちゃんが周囲を見ながら、こんなことを尋ねた。
「あんたは助けたい人でも、いるの?」
「私はね、誰でもいいけどとにかく助けたいな。そういう伊織は、いるの?」
「やよいをね、できれば助けたいかなって。前の指令の時に私が助けられたし。ランダムだからどうなるかわからないけど」

kakimaster02.jpg

 伊織ちゃんが春香ちゃんのほうを見たときに何かに気づいたようなそぶりをして、そのまま後ろの方を見る。
 カメラもそれに合わせて伊織ちゃんの視線先に向くと、少し吹雪き始めてきて霞んで見えるその先に追跡者と思われる黒い影がかすかに映る。
 追跡者を追いかけているカメラに切り替わると、周囲を見回しているだけで彼女たちの存在に気づいた様子はない。
「春香、来てるわ」
「みたいだね。ここにきてきついなー」
「どう考えてもあんたのほうが足は速いわよね」
「え? 伊織?」
「あんたは急いで雪だるまのほうに行きなさい。私はここのすぐ近くに一度追跡者を撒いた場所があるから、そこに引っ張ってみるわ」
 立ち止まって春香ちゃんの背中を軽く押す伊織ちゃんに彼女は戸惑いの表情を浮かべながらも意を決して走り出した。
 伊織ちゃんは追跡者の様子を見つつ、気づかれたと思った瞬間にその追跡者から逃げ切ったという場所に向かって駆け出した。

 そして、その結果はどうなったかというと。
 春香ちゃんは雪だるまの王冠を取ることはできたものの牢屋へと急ぐ途中で派手に転んでしまい、転がった先が運の悪いことに人の立ち入らない雪が深く積もってているところで、スタッフ数人と近くにいた追跡者が救出するという異例の事態に。
 牢屋でその様子を見ていたアイドルたちと同じような表情でこちらでもみんながあちゃーっといった感じの呆れ顔になってしまう、さすがに今だと笑いながらといった感じだけど。
 春香ちゃんだけはひとり目だけ横にそらして澄ました顔で座っている。すぐさま周囲から突っ込まれては「だってだって」と繰り返すばかりだ。
 伊織ちゃんはさきほど言っていた場所に逃げこもうとしたのだけど、運の悪いことに目の前に追跡者が現れてしまい、そのまま挟まれてタッチされてしまうという残念な結果を迎えることとなった。
 その途端に大声で文句を言い出した伊織ちゃんをみんなが宥め始めるのだけど、彼女の矛先は春香ちゃんに行ってしまい、テレビどころではない騒ぎになってしまう。
 誰も見ていられないなかで気がつけば番組は終了してしまっていた。
 真ちゃんが「せっかく最後まで残れたのに!」とか、律子さんが「なんで捕まったのか確認したかった」と言うのを皮切りに番組の感想やそのときあった思い出なんかをみんなが話しだしてその場は一気にかしましくなる。
 そんな中、とある2人がこっそりと、
「本当にごめんねー」
「あんたはあんたなりにがんばったんだから、今回は許して上げるわよ」
 なんて言い合っていたことを私の耳は聞き逃さなかった。

-END-

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COMMENT

アイドル達の合同反省会とでもいうような様相でしたね。放送局はテレ東系ですかね~。祭日の昼間放送といったノリでしょうか。追跡者の接近で「タッチイベントきた~!!」と勘違いしてしまいましたが、「変態大人!」と伊織にボコられてしまうでしょうか?
2010/03/05(金) 13:24:46 |URL|月の輪P #VFkxEMUo [EDIT]
>>月の輪P
コメントありがとうございます!
合同反省会といいますか、スケジュール合ったからみんなで見ようよみたいな感じで考えていました。それ以外のことはあんまり考えてないですが^^;
追跡者はタッチイベントとか絶対しない方々なので、伊織からは「は?」みたいな冷たく引いた視線で見つめられること請けあ…ごめんなさい、冗談が過ぎました><
タッチイベントを使ったSSというのもおもしろそうですねw
お読みいただきありがとうございました^^
2010/03/05(金) 22:26:41 |URL|coro #- [EDIT]
追跡劇というと色々ハラハラするものですけど
この場合、何故か結末がお約束でありながらも
これがあってこその春香だなぁと思うのは
やはり春香さんの魅力なんでしょうねぇww
そして、それを笑って許せる仲間がいるからこその
765プロなんだろうなぁと
 頑張ってるの知ってるから、みんなで
支えられる そんないい関係ですよね
2010/03/06(土) 21:45:49 |URL|トリスケリオン #UzUN//t6 [EDIT]
>>トリスケリオンさん
コメントありがとうございます^^
春香さんは期待を外しませんよσのヮの
765プロはこんな関係であって欲しいなんて常々思ってたりするわけで、今回はこんな形になりましたw
お読みいただきありがとうございました!
企画運営お疲れ様です、また次回もよろしくお願いしますね^^
2010/03/06(土) 23:21:27 |URL|coro #- [EDIT]
拝読致しました。
 けいどろの豪華バージョンみたいな感じのゲームですね、とても楽しそうですw ぱっと見では結構気楽なゲームなはずなのに、どこか追跡劇のような雰囲気。ううん、素敵です。
 危険を顧みず「誰か」を助けるために協力する春香さんと伊織さん。春香さんは「別に誰でもいいから」、伊織さんは「助けてもらった義理は返したいから」という動機、その動機の違いに二人の心情の差異が感じ取れますね。タイトルとラストのセリフが同じとは、これまた面白い表現方法で、おお!と思わず声が出てしまいました。
 この物語を第三者的な立場から見ている方、この方が今回のSSのストーリーテラーでしたが、その方の温かさというか、優しく見守っているという心が暗に感じられます。こういう話、いいですね。
素晴らしいSSをありがとうございました!
2010/03/07(日) 04:45:13 |URL|小六 #- [EDIT]
拝読させていただきました。
これは相当賑やか&面白そうなオールスターゲームですね。
どんがらがしゃーんな春香さんに自分も(ノ´∀`*)アチャー となりましたw

こういうイベントって、当日は目の前のことでいっぱいいっぱいでも
後から振り返ったときは別の視点から楽しく眺められるんですよね。
どんがらしちゃった春香さんの様子を、テレビの前で笑って眺めてる
765プロのみんなの様子にほのぼのしました。
2010/03/07(日) 20:37:35 |URL|寓話 #SFo5/nok [EDIT]
>>小六さん
コメントありがとうございます!
タイトルとセリフを合わせたのは今回いいタイトルが浮かばなかった苦し紛れな方法で、本来ならもっと印象的に使うべきだと反省しきりです^^;
ストーリーテラーは普通に考えれば小鳥さんなんでしょうけど、あえて小鳥さんというのは意識せずにアイドル以外で一緒に働いている人といった感じで書いてみました。普段から彼女たちを見守っているので自然と優しい人といったふうに受け止めていただけたのなら嬉しい限りです。
お読みいただきありがとうございました!
2010/03/08(月) 22:28:18 |URL|coro #- [EDIT]
>>寓話さん
コメントありがとうございます^^
こういう時どうしてもどんがらさせずにはいられないです><
765プロだからできるほのぼのした風景といった感じで楽しんでいただけたのなら幸いです。
アイドルでありアーティストである彼女たちなのだから、あとからVTRをチェックして色々意見を言い合う場面があるようなSSとか面白いかもしれませんねーw
お読みいただきありがとうございました!^^
2010/03/08(月) 22:40:52 |URL|coro #- [EDIT]
こういうタイトルのつけ方、好きです。
お仕事の風景と事務所のシーン、過去と現在、
という二層構造ですが、それぞれの差が面白いです。
春香と伊織のキャラクター差もあり、色々な対照が良いですね。
ストーリー展開も、とても和やかで微笑ましかったです。
主役の2人が仲良くて、良かった良かった。
2010/03/08(月) 23:20:32 |URL|ガルシアP #MhlNZB0o [EDIT]
>>ガルシアP
コメントありがとうございます!
アイドルですからねバラエティのひとつも出ないとw
…前回が映画で今回がテレビでってなんか気が引けたりはしたのですが^^;
タイトルに関しては、印象的なセリフが出てきたりすると、それをタイトルにしてもいいのかなと考えてたりします。ネタバレっぽくなりかねないので注意が必要ですが。
和やかで楽しくて、アイドルが仲良ければもうそれで書いてて満足ですぅ…それ以外のSSも書きますけどね(`・ω・´)
お読みいただきありがとうございました!
2010/03/09(火) 23:25:21 |URL|coro #- [EDIT]

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