なんか書いてみたり 「春香の考えた映画作品」の続き?

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「春香の考えた映画作品」の続き?

01-12,2010

1時間SS参加作品「春香の考えた映画作品」」の続きのような作品が書きたくなってしまい書いた結果こうなっちゃった!
いや、映画本編を書いたわけではないのです…><

無駄に長いですが、読んでいただけるとうれしいです~



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「あれ、律子さん、何を読んでるんですか?」
 おつかれさまですと挨拶とともに入った事務所に一人だけいた律子さんはなんだか疲れた様子で飾り気のない表紙をしたぶ厚い本を開いていた。疲れているのではなく呆れているのだろうか。
「おつかれさま、春香。あなたも読む? 私も今小鳥さんから渡されたばかりだから」
「小鳥さんから?」
 律子の目線が指した先には事務所のソファで寝てしまっている小鳥さんがいた。徹夜でもしたかのようなひどいクマが目の下に出てるものの、その表情はとても安らかで満足げなものだった。
 美希が上に乗って眠っているのにも関わらず微動だにしないのだからよほど熟睡してしまっているのだろう。
「春香のせいなんだからねー。あんたが考えた映画の設定を小鳥さんに話しちゃったもんだからさ、なんか火がついちゃったみたいで」
 それがこれよといって私に向かって差し出してきたのは律子さんが持っているのと同じ装丁がされた本が渡された。
 律子さんの指がなぞっていくところを読み上げてみる。
「脚本、音無小鳥」
 そして次の行に目を移し、
「原作、天海はるかぁっ!?」
 そこで私は自分の名前を見て驚きの声を上げてしまったのだった。
 確かに昨日営業が終わって事務所に帰ってきたときにたまたま映画の話になって、私もこんなの考えてみたんですよーとか話したような。
「あれを元に書いちゃったってことですか!?」
「そういうこと。じゃあ、一緒にチェックしましょうか」
「チェックって、別に映画撮るわけじゃないんだから」
「撮るらしいわよ? 下手するとこの台本で」
「ええーーーーーっ!?」
 口の前に人差し指を立てて「しーっ」っと律子さんに言われて私は慌てて自分の口を塞いだ。

 事務所だと小鳥さんを起こしてしまいそうなので会議室に移って台本のチェックということとなった。
「そもそも昨日の今日でなんでこんなにキレイな本になってるだろう」
 ふと頭の中で沸いた疑問を口にすると、律子さんはなんでもないことのようにあっさりと答えてくれた。
「小鳥さんの部屋で作れるそうよ、ここまでなら。本人が言ったんだから間違いないでしょ」
「なるほどー」
 そして覚悟を決めた私たちはまだ表紙も新しいそれを開き始めた。
 ふむふむ、世界は現代ではなく近未来的な世界になったんだ。人間の脳とコンピューターが直接アクセスできるようになった世界で謎のコンピューターウィルスが発生して、コンピューターだけではなく人にまで影響が出るようになってきた、と。
「いきなりパクりはダメでしょう、小鳥さん」
 顔を手で覆った律子さんがため息とともにそうつぶやいた。
 よくわからない私は先を読み進めていく。書かれているのは配役の設定のようだ。今は役名は決まっていないみたいで私たちの名前になっているようだ。
 真はもちろん主役のようだ。なんだか色々経歴があって今住んでいる都市にやってきたみたい。特殊な軍隊にいたりとかカンフーの修行してたりとか、果ては超人的な能力が備わっているとか。
「小鳥さんめ、真と同じ歳でここまでできるわけないでしょうが」
 ですよねー。
 雪歩は私の中では友達のように話したはずだったのだが、どうも真の恋人ということになったようだ。こちらは一般の人で、真と一緒に暮らしながら都市の生活にどこか馴染めない真を支えるような役となっているみたい。
 これは律子さんも納得しているのか、ただうなずくだけで特にコメントはしない。
 次は美希の役について書かれている。
 天才的なハッカーで、今回の人間に感染するウィルスを作ったプログラマーとなっている。すでに逮捕されているんだけど、真たちの住む都市にウィルスバスターを作るために来ることになるってことになっていて、
「その護衛っていうか監視役をやるはずだったのが私ってわけか」
 律子さんが渋面を作って台本を見つめている。彼女も自分のところを読んでいるようだ。
 刑事であることは変わらずで、こちらも軍隊を経験した超エリートという感じになるのだという。
 あ、響は律子さんの部下で、貴音さんは律子さんの上司になるんだ。それはなんとなくいいなー。
 あずささんが敵役のボスで亜美や真美、やよいや伊織はにあずささんの護衛って私が話した通りになったんだ。裏で悪いことをいっぱいしてて、美希の腕が欲しくて今回はそれを奪うために行動を起こすんだね。裏設定にそのくらいの年齢の女の子でとても有能なのが好みとか書いてあるけども、
「小鳥さん、その設定はついていけないでしょ」
 私と同じような感想を律子さんも言ったので何度もうなずいた。
「ああ、次は千早と春香の役みたいね」
「おお、どんな役なんでしょう? 千早ちゃんの役は伝えたんですけど、私の役は結局思い浮かばなかったって言ったんですよね」
「じゃあ、春香が考えたときから千早は殺し屋の役なのね? 真とは幼馴染で、なんだかよくわからない特殊な軍隊にいた頃まで一緒だった。その後の経歴は謎で凄腕の殺し屋となって今はあずささんに雇われている、と」
 幼馴染あたりは変わっていないけど、それに真と軍隊が一緒だったりするのは考えていなかったな。
「春香は二役あるのね。ふ~ん、これはこれは」
 なんだか律子さんの様子がおかしかったので私は自分の役が変な人にでもなっているんじゃないかと思って確認する。
 春香と仮の役名が書かれていて、そこに書かれていたのは春を売っていた女の子。
「春を売っていたっていうのは?」
「あー、簡単に言うと、女が体を売るってことなんだけど。それ以上は言わなくてもわかるわよね?」
「ええっ!? それって」
「ま、まあ、設定では今はそういうことをしていないみたいだし、なんだか千早に助けられるだかして一緒にいるみたいよ。恋人なのかどうかは書かれていないみたいだけど」
「はあ」
「あ、それから千早が春香に執心なのは、昔軍隊にいた時の恋人とそっくりで、そのあたりの回想で出てくるみたいよって、春香聞いてる? 春香ー?」
「はあ」

『服を脱いで、ベッドに』
『(千早の冷たい態度に戸惑う春香)』
『お金が先?』
『いきなり、どうしたの千早?』
『急ぐのよ、早くして(春香をベッドに押し倒して服を強引に脱がせていく)』
『(最初は抵抗していたがすぐに抵抗するのをやめ、千早の顔に手を添えてまっすぐと千早の顔を見つめる)千早……』
『(荒っぽい口づけをする)』
 そこまでト書きを読んで頭を抱えたくなった。
 なんとも気まずい感じで律子さんと見合わせる。律子さんと同じように引きつったような笑いを自分も浮かべていることだろう。
「濡れ場があるってなんですかー」
「私にもあるわよ、私が真を押し倒してるシーンが。なんでそうなったのか意味がわからないけど」
 そう言って律子さんはなにやらメモを取っている。何をしているのか尋ねたら、ページ数やセリフを書いておいて削除および修正をさせるのだという。
 削除する場所しかないような気もするんだけど。
「これじゃあ映画にはできないわよね」
「そ、そうですよ、こんなシーンが入っているのはさすがに……それに私たちアイドルですし」
「でも、春香と千早のシーンは残してもいいかもねー」
「ななな何を言ってるんですか、律子さーん」
 律子さんが言い出したことに泣きそうになっていると、会議室のドアがノックとともに開いた。
 そこから入ってきたのは真と千早ちゃんだった。
「律子と春香、こんなところにいたんだ」
「探したわよ。あら、2人ともどうしたの?」
 横目で窺った律子さんは顔を真っ赤にしてうつむいてしまっている。真の顔を見た途端、自分たち2人のシーンでも頭に浮かんでしまったのだろうか。
 かくいう私もまったく同じ状態で千早ちゃんを見た途端に顔が自分でも信じられないくらいに熱くなってきて目の前が真っ赤になってきて、顔が赤くなってきているのがわかったので隠すためにも顔を伏せてしまった。
「小鳥さんが律子のこと探してたよ。台本を返して欲しいとか言ってたけど、何の台本?」
「な、なんでもないのよ、みんなには関係ない台本。じゃあ、私、小鳥さんに返してくるから」
 律子さんが慌てた様子で立ち上がり、会議室を出て行ってしまった。自分もそのときに一緒に逃げ……、じゃなくて、出て行けばよかったと千早ちゃんの言葉を聞いてから後悔した。
「台本ってこれも同じものじゃないのかしら?」
 律子さん、持っていってなかったの!?
 相当動揺していたのだろうか、私の前には私が読みかけていた台本が開かれたままで置かれている。
「そうそう、これも返さなきゃいけないから渡してくるねー」
 と言って私は台本を閉じて持っていこうとしたのだが、千早ちゃんが私の手から台本をするりと奪い取ってしまい、
「ずいぶんぶ厚い台本なのね。ドラマとは思えないから、映画かしら? それにしても厚い気がするわね」
「映画!? ボクにも読ませてよ。どんな内容なんだろう」
 台本を開いて真と2人で読み始めてしまったのだった。
「ああ、この前春香が話してくれた映画を小鳥さんが台本にしてみたのね。どうしてこういうときだけは仕事が早いのかしら」
「へぇ、主役はボクなんだ。ありがとう、春香」
 そういって笑顔で読んでいた2人がすぐに顔を真っ赤にしたのはそう時間がかかることではなかった。
 私が全部考えたわけじゃないのに二人からこっぴどく叱られるし。
 もう映画なんて考えない~。

-END-

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COMMENT

こういう形式のSSも面白いですね。
いずれ機会があれば、春香さん原案のアイデアを膨らませてみたいと存じますw
2010/01/12(火) 02:10:15 |URL|晴嵐改 #bB16gPrA [EDIT]
>>晴嵐改さん
コメントありがとうございます^^
ふおお、膨らんだアイデアがどんな風になるのか聴かせてもらいたいです! お手伝いできるところがあれば手伝いたい所存…それこそSSでもなんでも…!><
2010/01/12(火) 02:22:39 |URL|coro #- [EDIT]
拝読させて頂きました。
設定の膨らませ方が、前のSSと不自然なく続いていて、
だけど単品でも読めてしまう展開と完成度…素敵です。

春香さんの態度が、あぁ春香さんらしいなぁと思うと同時に、
律子さんの態度というか表情の変化がこれまた絶妙で。
きっと春香さんが部屋に入ってくる前までは恥ずかしさで頭を抱えていたんでしょうねw

素敵なSSだなぁと感に入ってしまったので、今日で5回位読み直してしまいました!\(^о^)/
素敵なSSをありがとうございました!!
2010/01/12(火) 04:24:39 |URL|小六 #- [EDIT]
>>小六さん
コメントありがとうございます!
続編であり単品でありというのは今回できそうだったので、うまくいったようで一安心^^
そういったなかでアイドルたちを魅力的に書けたらいいなとは常々…(`・ω・´)

うれしいコメントは何度読んでもうれしいものですね(しみじみ
2010/01/12(火) 15:41:18 |URL|coro #- [EDIT]

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