なんか書いてみたり アイマス1時間SS「貴音、歩く」

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アイマス1時間SS「貴音、歩く」

01-22,2012

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アイマス1時間SS参加作品になります。
使用したテーマは「真冬」。




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 真冬らしい厳しい寒さのなか、四条貴音はそれを楽しむようにかすかに笑みを作りつつ街並みを歩いていた。
 静ひつな月の光を思わせる銀色の長い髪をときおり吹く風になびかせ。
 自分を見てくる好奇の目を意にも介さずに。
 人通りが多いにもかかわらず、貴音の歩く前は自然と人ごみが割れ、彼女の歩みを止めるどころか緩めるものすらない。まるでモデルがキャットウォークでも歩くかのようによどみがないのだ。
 どこかの国のお姫様?なんて声まで発せられ、それに心底納得したようにうなずく人なんているほど。
 しばらく歩いた彼女がふいに足を止める。
「あずさ」
 前方にいる女性に声をかけ、足早に近づく。
「あ、貴音ちゃん」
 雲のすきまから光が差し込んだような明るい顔を取り戻し、名前を呼ばれた彼女――三浦あずさは貴音のほうに顔を向けた。
「こんなところでどうしたのですか? 今日は確か歌の収録では」
「そうなのよ。でも、道を間違えちゃったみたいで」
「なんと。それはお困りでしょう」
「あ、これがスタジオまでの地図なんだけどね。今、どこにいるかもわからなくて」
 恥じらいながら話すあずさの姿は少女のようで貴音はほほ笑まずにはいられない。
 その地図を受け取るが、見てみても簡略化された地図で確かにこれを頼りに行くにはむずかしそうだと判断できた。
「少々お待ちを」
 そう言い置くと、しばらく周囲の道行く人々を見回す。
 貴音はそのなかで楽器を持っている人間に目を止めた。
「もし」
 話かけられたことに驚いた様子なのも気づかず、地図とともにここに行きたいことを伝え、なんとか行き方を聞き出すことができた。歩いていける距離にあることに安堵を覚えながら。
「お待たせしました、あずさ。行きましょう」
「え、道、わかったの?」
「そうです」
 はっきりとした口調で肯定し、あずさの手を取った。
「急ぎますよ。離さないように」
「はいっ」
 握り返されたやわらかさにうなずき、足早に歩き出す。

 幸いにして時間までにスタジオに着くことができた。
「ありがとう、貴音ちゃん」
 抱きついて喜びを表してくるあずさをしっかりと抱きとめ、
「当然のことをしたまでですよ」
 すぐに引き離して、急ぐように促す。
「貴音ちゃんはこのあと予定あるのかしら?」
「予定ですか? いえ、今日は何も」
「じゃあ、お仕事が終わったらいっしょにごはんを食べに行きましょ。お礼におごっちゃうわよ」
「それはいいですね、ぜひ」
 あずさに誘われるままにスタジオへと入っていく貴音。
 収録は長くかかり、夜になったこともあってあずさの家で夕食をごちそうになることになるのだが、今の貴音の頭の中には何を食べようかということでいっぱいだった。

-END-

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COMMENT

寒い冬の棲んだ空気の中を颯爽と歩く貴音。
様になり過ぎますなあ。
2013/11/28(木) 03:42:47 |URL|ギ音誤P #I6xHGXnw [EDIT]
ギ音誤P、お読みいただきありがとうございますー!
冬だと、より煌めいてそうですよね、貴音の髪は。でも、頭の中は冬の食べ物のことを考えていそう? そんな感じで書いてみました。
また他の作品もお読みくださいねー♪( ´▽`)
2013/11/29(金) 00:05:51 |URL|coro #- [EDIT]

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