なんか書いてみたり アイマス1時間SS「響が海賊!? その3」

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アイマス1時間SS「響が海賊!? その3」

09-23,2011

アイマス1時間SS参加作品になります。使用したテーマは「魔法」「呪文」。
…2時間近くかかってしまいました><

続き物となっています。よろしかったら、以前の作品からお読みください。
響が海賊!? その1
響が海賊!? その2

表紙
hibiki
イラスト:晴嵐改さん

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 四条貴音は慣れない寝具の感触に違和感を覚え、はっと目を覚ました。
 目を開けると同時にうっすらとした明かりが灯り、そのまま明るくなっていき周囲を十分に視認できるようになった。
「ここは」
 ずいぶん豪奢な寝室というのが最初の印象だった。
 今寝ている白いベッドには天蓋がついていて、そこかしこに金色の装飾が施されている。周囲に置かれている家具にも手の込んだ彫り物や装飾がなされており、その上には磁器や絵画、金色に輝く美術品が飾られている。
「見覚えのない場所ですね」
 別段取り乱すことなく、ただ困ったようにため息はつく。
「誰か。誰かいますか」
 大きく声を上げ、呼びかける。外に出るための扉がないのだから、そうするしかないと判断したのだ。
 その反応は思わぬ形で現れた。
 目の前にまるで水晶玉に似た輝きをもつ玉がシャボン玉でもできるようにパッと浮かび上がったのだった。
「ふむ」
 かすかに上下しながら何かを語りかけるように明滅を繰り返す。
「ほう」
 明滅のたびに貴音はうなずく。
「なるほど。ここは私のいた世界ではないのですね」
 理解してくれたことを喜ぶように激しく点滅し、彼女の周囲を飛び回る。
 貴音は目の前にきたときにそれをつかみ、落ち着かせるように撫でつけた。
「それで、私がここから帰る方法はあるのでしょうか」
 柔らかな声音ではあるものの、その響きは有無を言わせないものが込めてある。
「外に出る方法? いえ、そうではないのです。私のいた世界に帰る方法です」
 かすかに明滅して、ため息をつくように灯った光がゆっくりと暗くなっていった。
 彼女はそれに気にしないでというようにまた一撫でし、ほほ笑んでみせた。
「外に出ることはできるのですね?」
 このまま寝ているわけにはいかないと思い、そう問いかける。
 玉は待ってましたと言わんばかりに飛び上がり、貴音の周囲を一回りする。
「では、頼みます」
 玉の飛ぶのを追いかけようとしてベッドから降りる。
 その途端、
「きゃっ」
 寝室が、というよりもそこを含む建物全体が大きく揺さぶられるような衝撃が起こり、貴音は倒れそうになるのをこらえるためにベッドの天蓋を支える柱にすがりつく。
「いったい何が。攻撃されている? いったいどういうことなのです」
 目の前で激しく光ったり暗くなったりを繰り返す玉の言葉に何度もうなずく。
「逃げる? でも、どこに……案内していただけるのですね」
 貴音が玉に手を伸ばし、両手でつかむ。
「言葉……まるで呪文ですね」
 玉に額をつけ、点滅に合わせるように唇を動かす。その間も揺れは激しくなるが、不思議と貴音の体は揺さぶられることはない。
「彼方へ」
 願うように貴音がその言葉を吐き出した途端、淡い輝きと共に彼女の体は部屋の中から消え去っていった。


「ヒビキさん、起きてください!」
 その声に起こされ、はっと我那覇響は目を開けた。
「やよい。自分、ヘンな夢を」
 見ていたと言おうとして、やよいや、そのそばに立つあずさの服装を見て、最後まで言うことはできなかった。
 元の世界に戻っていないことにがっかりとしつつ、やよいとあずさにそれを悟られまいと笑ってみせた。
「大丈夫ですか、ヒビキさん」
「どこかお体が悪いんですか?」
「お、おう。どうかな、よくわからない、ぞ」
 ぎこちなく答えたのは、あずさがいきなり横に座り、抱きつくようにして腕を回してきたからだった。二つの柔らかいものが押しつけられきて、その感触にどぎまぎしてしまったのだ。
「海賊島に着きましたので、お医者様に診てもらうといいかもしれません。早く降りましょう!」
 やよいはやよいで空いているほうの響の腕をつかみ、立ち上がらせようとする。
「海賊島?」
「はいっ」
 海賊島が何かと聞こうとしたが、有無を言わさない勢いでやよいは引っ張ってくる。逆の腕にあずさがついたままなのにも関わらず。
 船の甲板に立つと、そこには大小さまざまな船が停泊した大きな港を見渡すことができた。ぱっと見たところではここが島というふうには思えなかった。
 自分の乗っているものよりも大きな船や活気のある賑やかな港の様子を見て、ただただ感嘆の声を上げる。
「他の人達は降りる準備をしています。ヒビキさんは早く降りて、お医者様に。挨拶にも行かないといけませんしね!」
 響は船の縁から港へと降りるために掛けられた階段をまるで押し出されるように下り、桟橋へと降り立った。
 呆然と周りを見ていたら、また聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「ヒビキー! ヒビキーーー!!」
 菊地真の声だと思い、その姿を探す。
 桟橋の向こう、港町のほうから駆けてくる見慣れた顔に見慣れない服装――映画に出てくる海賊船の船長を思わせる服装を着た彼女に喜んでいいのかがっかりしていいのか、響が判断しあぐねていると、
「ヒビキーーーーー!!!」
 彼女がこちらに向かって飛びかかってきたのだった。
 驚いている暇もなく真に抱きつかれ、倒れそうになっているのをこらえていると、彼女の顔が迫ってきた。
 友人同士がするにはずいぶんと情熱的なキスに唇を塞がれる。
 響たちの船の甲板のほうで悲鳴のような声が聞こえた気がした。
「ま、真?」
「へへーん。もう1回」
 その言葉の通り、彼女はまたキスをしてきた。

-続くのだろうか…?-

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