なんか書いてみたり アイマス1時間SS「真、復帰前」

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アイマス1時間SS「真、復帰前」

01-15,2011

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参加作品になります^^
使用したテーマは「ひさしぶり」です。

まぁ、1時間なんて目じゃないくらい時間がかかったわけで…のヮの;
以前に書いた「アイマス1時間SS「天海春香、職業は女子プロレスラー」」のようなプロレス話になります。
難しいですね、やっぱり><;




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 765プロレスのジムにあるリングの真ん中で菊地真は勢いよく前転してから受け身を取ってみた。
 派手な音が室内に響き渡ると、真は満面の笑みでもう一度立ち上がり、大きく飛び上がって背中から落ちるようにして受け身を取った。
 そして、そのまま寝そべったまま、よし、と彼女はうなずいた。
 練習中の怪我から3ヶ月、ようやくトレーニング再開の許可が医者から出て、ジムに戻ってくることができた。うれしさのあまり、マットの上を転がり回ってしまいたくなるというものだ。
「そこにいるのは誰だー? まだ練習の時間は始まってないぞ」
 ひさしぶりに聴くその声の主は同世代の我那覇響だった。
 真は起き上がって響のほうを見ると、
「おお、真じゃないか。もう怪我はいいのか?」
 驚いた表情の後にすぐにうれしそうな表情となり、リングのそばに駆け寄ってくる。
「今日からボクも練習に戻れることになったんだ」
「そうかー。ツアーのほうはどうなんだ?」
「そっちも体ができたらすぐにでもいくよ」
 真が腕を組んでカッコイイ顔を作ってみせると、響も腕を組んで不敵な笑みを返す。
「その時は自分が相手してやるからなっ」
「うんっ」
 お互いうなずき合い、リングに張ってあるロープ越しに握手をした。

 その2時間後、真と響の二人はジムのリングで向かい合っていた。
 基礎練習が終わったところでスパーリングを行うことになり、真の相手として白羽の矢が立ったのが響だったのだ。
 二人して苦い顔で見つめ合っていると、リングの下から秋月律子が声をかけてきた。
「響、真、早く始めなさい。しかたないじゃない、怪我から帰ってきたばかりの真に負けてられないとがんばったら全員バテちゃったんだから」
 しかもリングエプロンにもたれかかりながらなのだから、本当にバテてしまっているのだろう。他にいる面子も座り込んだり寝転がったりしている。
 真がため息をつくと、図ったように響もため息をついていた。
 それに気づいて相好を崩すと、響も同じように気の抜けた笑みを浮かべている。
「しかたないか」
「しょうがないさー」
 その言葉を合図にロックアップ――お互いがお互いの首を抱え込むようにして力比べを始めた。
 すぐに真はロープへと押し込まれ、ロープブレイクで響が離れようとする。
 その際に響はロープにもたれている真の胸に向かって張り手をしてきた。
 練習着を着ているので大きな音は鳴らなかったが、ひさしぶりに味わう痛みと衝撃に真は膝をつきそうになる。
 響は今度は挑発的な笑みを浮かべ、自分の胸を突き出している。
 やり返してこいということなのだろうと真はすぐに理解し、立ち上がって逆水平チョップを叩きつける。
 ひさびさにした割には自分でもいいフォーム、いい力加減で打てたのが真にはわかった。
 響も胸を押さえ、痛そうにしている。
「おお。やっぱり真の逆水平は痛いな」
「もう一回いっとく?」
 チョップの構えに入ると、響は慌てたように両手を前に突き出して狼狽えたような仕草をしてきた。
 真がその手をつかむと、そのまま響の腕をひねり上げて腕や肩を極めにかかる。
 しかし響もさるもので、リング上で前転したかと思うとすぐさま体を入れ替えるようにして逆に真の腕をひねろうとしてきた。
 強引にそれを振り払い、真は響の頭を抱え込むようにしてヘッドロックをかけて投げる。
 真が押さえ込もうとするのを響のヘッドシザースホイップ――響が強引に両足で真の頭を挟み込んで投げが邪魔をしてくる。
 真はもう一度ヘッドロックをして投げ、響のヘッドシザースホイップで返され、それを二度繰り返したところで響の足が真の腹を蹴り上げてきた。
 痛みはそれほどでもないが、不意の一撃に真の体が軽く前に倒れてしまう。
 次の瞬間にはリングのマットを見ていた真の視界はジムの天井のほうを向いていた。
 ブレーンバスターで投げられてしまったのだろうと受け身を取りながら理解し、すぐさま立ち上がって、まだ体を起こせてない響の首を抱えて先ほど彼女にされたようにマットへと反り投げる。
 そこからは我慢比べのようにボディスラムやブレーンバスターでお互いの体をリングに叩きつけ合い、スリーパーホールドや脇固めで関節を決めて痛めつけ合った。
 さすがに息切れを感じてきた真だったが、響はまだ余裕のある様子で笑っている。
 ふらついているとさらに攻めてかかってくるので、なおのこと体力の消耗が激しい。
 最後には体力が尽き、マットに前のめりで倒れ込んでしまったところを響に体だけは返されて両肩を押さえられた。
「ワーン、ツー、スリー」
 ゆっくりめのカウントを響が数え、それでスパーリングは終了となった。
「くやしいなー。やっぱり試合をしてるのとしていないのでは全然違うかぁ」
「当然だぞ」
 横になったままの真の頭の横で、あぐらをかいた響がにやにやと意地悪そうな笑みを浮かべて見下ろしてきていると、なおさら悔しさが込み上げてくる。
「次こそお客様の観てるリングだぞ、真」
「おう」
 真が持ち上げた拳に響は拳をのせ、二人して笑い合った。
「しかし、真の調子が戻るまで何度も響と二人でスパーリングすることになろうとは、この時の二人には想像できるはずもなく」
「え、マジで?」
「ほ、本当なのか、律子ー。真と毎回スパーリングなんて疲れるだけじゃないかー」
「響は付き合ってくれないの?」
「え、いや、まぁ、しんどいけど楽しいしなぁ」
「じゃあ、決まりね。あとシングルで復帰戦とか考えてないわよ、真。響と組んでタッグチームというのも悪くないかもしれないけど」
「あ、それいいね。響もどう?」
「いやいやいや、自分は自分のユニットがあるから。やるなら、真とシングルがやりたいぞっ」
「じゃあ、復帰戦では無理ねー」
「律子はイジワルだぞ」
 真はそんなやり取りの中にいながら、戻ってきたのだという喜びを噛み締めて笑っていた。
 まだリング復帰の道のりは遠いけど、怪我をしていた時よりははっきりと見えているのだから。それが真にはなによりもうれしかった。

-END-

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